研究会・講演会

2013(平成25)年度 第1回研究会

イギリス国立文書館

  • 5月25日(土)14時より、聖心女子大学史学研究室で開催
  • 参加者 桑名、田嶋、石田、松本、野村、君塚、千葉、飯田、島田

最初に桑名が2013〜2015年度の予算概要とその配分に関する見通しを述べ、研究体制と海外研究協力者、招聘講演、研究発表のためのホームページ作成等について説明した。それぞれの項目について、参加者による活発な意見交換が行われた。海外研究協力者の一人であるベストは、研究会の席上イギリスからスカイプを通じて発言し、予定していた研究テーマの変更を提案した。

研究計画について、2013年度と2014年度には5月、7月、12月、3月の計4回会合を開催することとし、今年度の残り3回の研究会について日程を決めた。7月の会合では夏期に史料調査を予定している田嶋、松本、石田の準備報告、12月にはそれ以外のメンバーによる予備的研究報告、そして3月には史料調査を終了したメンバーによる成果報告を行う。2015年度には5回の研究会と、本科研の集大成となる国際シンポジウムを開催し、研究報告書を作成する。

野村は2013年夏に予定していた史料調査を2014年1月末か2月に延期し、成果報告は同じく2014年3月の第4回研究会か、次年度の第1回研究会で行いたいと提案し了承された。これは東北大学で夏期休暇中に耐震工事を実施することになり、野村の研究室が2回の引っ越しを余儀なくされるためである。

 

イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ハプスブルク帝国、日本に関する各メンバーの研究テーマについては、以下のように決まった。

  • 君塚:ジョージ5世のインド訪問と英印折衷様式の発展
  • ベスト:イギリス政府後援による東洋文化紹介事業、または日本におけるBritish Councilの活動と日英文化交流(変更を提案)
  • 野村:幕末の対日フランス代表レオン・ロッシュの日本観
  • アダムスウェイト:戦間期英仏外交における文化面での競争関係の意義
  • 飯田:駐米ドイツ大使ヘルマン・スペック・フォン・シュテルンブルクの活動
  • 田嶋:ドイツ外交官トラウトマンとディルクセンの東アジア駐在経験
  • 松本:サー・オースティン・レイヤードのイタリア美術収集と英伊関係
  • 石田:イタリア外交における人種主義とエチオピア戦争
  • 桑名:ハインリヒ・クーデンホーフ=カレルギーの日本観・アジア文明観
  • レッシュ:カーライ・ベーニのボスニア行政と西欧での宣伝工作
  • 島田:ウィーンに派遣された日本人外交官(牧野伸顕と内田康哉)の外交理解
  • 千葉:最初の駐ロシア公使榎本武揚のシベリア体験

ただし、千葉のテーマについては変更の可能性もあり、引き続き検討することになった。


2013(平成25)年度 第2回研究会

  • 7月13日(土)14時より、聖心女子大学史学研究室で開催
  • 参加者 桑名、田嶋、石田、松本、ベスト、野村、君塚、飯田、島田

海外研究協力者のベストも参加して開催されたこの研究会では、まず桑名が2013年度の予算と配分予定額、備品等の購入計画について説明し、今年度の第3回・第4回研究会での発表担当者を確認した。また桑名は5月の第1回研究会開催後、海外研究協力者であるアダムスウェイトとレッシュに電子メールとスカイプで連絡をとり、本科研の目的と研究計画、個別研究テーマについて説明し了承を得たことを報告した。招聘講演は候補者側の事情により、2015年度に開催する予定となった。

その後、田嶋、石田、松本が夏期に予定している史料調査に向けて報告を行った。田嶋の報告「ディルクセンとトラウトマン」では、1930年代にそれぞれ駐日大使と駐華大使をつとめ、ナチス・ドイツの東アジア政策形成に関与した二人の外交官について、文化的背景や異文化体験の差が彼らの見解に影響した可能性が論じられた。石田の報告「人種主義をめぐる外交問題」は、イタリア外交において人種主義の果たした役割を、エチオピア戦争正当化に用いられた議論を中心に検討した。松本の報告「国家権力と文化遺産—外交力と博物館・美術館」は、文化遺産と国際政治の関係に注目し、イギリス外交官オースティン・ヘンリー・レイヤードによるオスマン帝国内での遺跡発掘と出土品獲得の事例を紹介した。それぞれの報告について、参加者による活発な討論が行われた。

最後にベストが、前回の研究会で提案した研究テーマである、日英関係と日本におけるBritish Councilの活動について報告した。1936年に設立されたBritish Councilは、1939年以降アジアにも活動範囲を広げプロパガンダ活動に貢献した。戦後の文化外交は日英文化協定にもとづき、両大戦間期のようなプロパガンダではなく、英国文化のよりよいイメージを作り出すことに重点をおいた広報活動を行っている。

この報告に続く討論の結果、本科研の研究対象を旧外交期から両大戦間期までに限定せず、戦後における文化外交の発展も含めて検討することが了承された。そのためイギリスのBritish Councilだけでなく、ドイツのGoethe InstituteやフランスのInstitut français のような組織についても、それぞれ専門の研究者に研究報告の執筆を依頼することで同意した。


2013(平成25)年度 第3回研究会

  • 12月21日(土)14時より、聖心女子大学史学研究室で開催
  • 参加者 桑名、田嶋、石田、君塚、千葉、飯田、島田、中村、川村

今回の検討項目は、①第4回研究会の日程変更、②研究協力者の追加、③翻訳者への作業依頼、④科研ホームページに掲載する「研究の目的」修正、の4点であった。本研究メンバーの他、成蹊大学の川村陶子がオブザーバーとして出席した。

まず次回会合の日程については、3月8日(土)が第一候補となった。次に、桑名が研究協力者として、青山学院大学福島安紀子と、早稲田大学等非常勤講師中村綾乃の参加を提案し、承認された。新たな研究協力者の追加は、本研究が扱う時代および対象とするテーマの範囲を拡げるという、前回会合の決定にもとづくものである。福島は戦後日本の文化外交と平和構築への貢献、中村はドイツ統治下のサモアにおける中国人労働者政策を、それぞれ担当することになった。

さらに、桑名が本研究の研究報告書と、研究発表用ホームページの英語版作成に必要な翻訳作業を、聖心女子大学非常勤講師酒井もえに依頼したい、と提案し承認された。本研究の研究報告書は、日本文には英訳、欧文には日本語訳を付して刊行する計画であり、ホームページも日本語版に加え英語版を作成する予定である。最後に、科研ホームページに掲載する予定の「研究の目的」について、石田から提案されていた修正について検討し、石田の意見に沿って桑名が修正案を作成することが決定された。

その後、島田、飯田、中村、君塚の4名が、それぞれ担当する予定のテーマについて研究報告を行った。島田の報告「ウィーン駐在の明治(大正)期日本外交官のオーストリア=ハンガリー認識」は、明治から大正にかけてオーストリア=ハンガリーに駐在した信夫淳平と奥田竹松の見解を中心に、この時期の日本外交官がオーストリア外交やバルカン情勢をどのように認識していたのかを紹介した。飯田の報告「ヴィルヘルム期ドイツ外交の一側面」は、シュペック・フォン・シュテルンブルクの中国とアメリカ合衆国での活動の意義を論じた。中村の報告「ドイツ統治下のサモアと中国人労働者」は、1900年から1911年までドイツ領サモアの総督および植民地長官をつとめた、ヴィルヘルム・ゾルフによる植民地経営の特色を明らかにする。君塚の報告「副王になった外交官」は、1910年から1916年までインド総督(副王)の地位にあったチャールズ・ハーディングの業績を再検討しようとする試みである。


2013(平成25)年度 第4回研究会

  • 3月8日(土)14時より、聖心女子大学史学研究室で開催
  • 参加者 桑名、田嶋、石田、君塚、千葉、飯田、島田、川村

今回の検討項目は、①来年度予算の配分計画、②研究分担者の追加、③招聘講演の計画、の3点であった。まず桑名が来年度(平成26年度)の予算配分計画を説明した。次いで2014(平成26)年4月より研究分担者として、川村陶子と中村綾乃に本研究への参加を依頼することを提案し承認された。招聘講演については、候補の一人であるウィーン大学のオリヴァー・ラートコルプ教授に、聖心女子大を含め少なくとも2回の講演を依頼することで一致した。

その後千葉、川村、桑名の3名が、それぞれ担当予定のテーマについて研究報告を行った。千葉の報告「映画と外交」は、加藤厚子との共同研究という形をとり、第一次世界大戦から太平洋戦争に至る時期の日本映画による対外宣伝の実例と意義について論じた。川村の報告「ヒルデガルト・ハム=ブリュッヒャーと西ドイツ対外文化政策」は、1976年から1982年まで外務政務次官をつとめた女性政治家の対外文化政策の特色を分析した。桑名の報告「ハインリヒ・クーデンホーフの見た明治日本」は、「クーデンホーフ光子」の夫、汎ヨーロッパ主義者リヒャルト・クーデンホーフ=カレルギーの父として知られるオーストリア外交官が、本国に送った報告書・書簡類に記した日本観およびアジア観をまとめた。


2014(平成26)年度 第1回研究会

  • 6月21日(土)13時より、聖心女子大学史学研究室で開催
  • 参加者 桑名、田嶋、石田、松本、飯田、中村、アダムスウェイト(スカイプを通じて参加)、加藤厚子(千葉と共同執筆予定)

この研究会は、海外研究協力者であるアダムスウェイトがスカイプを通じて戦後フランス文化外交に関する報告を行うため、アメリカ太平洋岸との時差を考慮して、通常より1時間早く13時から開始された。アダムスウェイトは「マリアンヌを売り込む—フランス文化外交と近代外交の変容1945—1969年」と題する報告で、第四共和国から第五共和国にかけてのフランス文化外交が「普遍的価値」の代弁者としてのフランスというイメージを普及させ、戦後の国際社会においてフランスが大国としての地位を確立・維持する上で大きく貢献した、と論じた。報告後の質疑応答では、パワーポリティクスと文化外交の関係、文化外交におけるハイ・カルチャーの役割、反体制派知識人としてのサルトルに対するフランス政府の態度等について、カリフォルニアとの距離を感じさせない活発な議論が展開された。

次いで今回の検討項目に関する話し合いが行われ、今年度から成蹊大学の川村陶子と大阪大学の中村綾乃が、研究分担者として正式に参加することが報告された。さらに桑名が次年度に予定している招聘講演と研究発表会について、ウィーン大学Oliver Rathkolb教授による講演会を2015年6月末に開催すること、また秋に予定していた研究発表会を2回に分けて前半を招聘講演と同時期に開催し、Rathkolb教授に基調講演をお願いしてはどうか、と提案し了承された。

その後の研究報告では、千葉との共同執筆を予定している加藤厚子が、1920〜30年代にかけての日本映画による対外宣伝活動を中心に、これまでの千葉の報告を補足する形で説明した。当時映画行政は内務省と外務省が担当していたが、統一的な規制方針や国家統制の制度は確立しておらず、映画を通じた日本イメージ売り込みの効果は限られていたという。続いて石田が本共同研究の枠外ではあるが、テーマ的に関連性のある研究の成果として、日本国憲法制定における高野岩三郎の役割について報告した。これらの報告についても活発な議論が行われた。


2014(平成26)年度 第2回研究会

  • 7月19日(土)14時より、聖心女子大学史学研究室で開催
  • 参加者 桑名、田嶋、石田、野村、君塚、飯田、川村、福島

最初に桑名が今年度の予算について、研究分担者の追加と来年度に予定されている招聘講演、さらに研究発表会の際の海外研究協力者招聘のため、配分額の修正が必要となることを説明し、了承された。

今回の会合では、3本の研究報告が行われた。野村の報告「幕末フランス外交代表の異文化経験をめぐって」は、1859年から1863年まで日本に駐在したギュスターヴ・デユシェーヌ・ベルクールと、1863年から1868年まで駐在したレオン・ロッシュを中心に、この2名のフランス外交官と幕末期の日本外交の関係に焦点をあてる。飯田の報告「日本人の眼から見た“1864年”」は、デンマーク戦争を視察した榎本武揚と赤松則良を中心に、当時パリ滞在中だった池田使節団随員の記録も使いながら、プロイセンに対する関心の高まりを描いた。この報告は本共同研究の枠外であるが、関連性が高いため研究会での報告を行った。福島の報告「戦後日本の国際文化交流・文化外交」では、戦後の日本が平和的な国際文化交流事業を外交の柱としてきたことが指摘された。その後海外における日本イメージの問題化や国際状況の緊迫化に対応するため、現在では「文化外交」ないしパブリック・ディプロマシーの訳語としての「広報文化外交」が課題となっている。いずれの報告についても活発な議論が展開され、通常の終了時間を大幅に超過する結果となった。


2014(平成26)年度 第3回研究会

  • 12月20日(土)14時より、聖心女子大学史学研究室で開催
  • 参加者 桑名、石田、松本、ベスト、君塚、千葉、川村、飯田、後藤春美(オブザーバー)

次年度の5月16日〜17日に富山大学で開催される第65回日本西洋史学会大会において、科研として小シンポジウムの一つを主催することが決まり、その実施計画が今回の検討課題の中心となった。同じく次年度の6月に予定されている招聘講演およびコンサート、秋に予定されている研究発表会(シンポジウム)についても、具体的な日程や計画について話し合った。

研究報告のうち、君塚「副王になった外交官」は、1910年から1916年までインド総督をつとめたハーディング男爵による、インドのムスリムへの配慮とその背景について明らかにした。松本の報告は、メソポタミアでの遺跡発掘で脚光を浴び、のち政治家、外交官に転身したヘンリー・オースティン・レイヤードの業績を検討した。桑名の報告「オーストリア=ハンガリー代理公使の見た明治日本」は、日清戦争前後の時期日本に駐在したハインリヒ・クーデンホーフの経験について分析した。今回はイギリスに関する報告2本がそろい、海外研究協力者ベスト、オブザーバーとして後藤春美(東京大学)が参加したこともあって、イギリス外交史に関するきわめて専門性の高い議論が展開された。


2014(平成26)年度 第4回研究会

  • 3月21日(土)14時より、聖心女子大学史学研究室で開催
  • 参加者 桑名、石田、野村、松本、飯田、中村、島田

今回の会合では、5月16〜17日に予定されている第65回日本西洋史学会大会小シンポジウム2の実施計画について、大会準備委員会からの連絡にもとづき、いっそう具体的に検討した。6月の招聘講演および秋の研究発表会(シンポジウム)の開催日程と計画についても話し合った。

研究報告のうち、中村「ヴィルヘルム・ゾルフとサモア統治」は、ドイツ領サモア総督ゾルフによる「混血児」と中国人労働者の法的身分をめぐる政策を検討した。野村「幕末フランス外交代表の異文化経験をめぐって」では、フランス外交史料館および国立文書館等での史料調査の成果が紹介された。島田の報告「ウィーン駐在の明治(大正)期日本外交官のオーストリア=ハンガリー認識」は、奥田竹松と信夫淳平の業績に注目し、両者の国際政治および外交に関する見解と多民族国家オーストリア=ハンガリーに対する評価を明らかにした。5月に予定されている小シンポジウムを念頭におきつつ、活発な質疑応答と討論が行われた。


2015(平成27)年度 第1回研究会

  • 4月25日(土)14時より、聖心女子大学史学研究室および1号館203番教室で開催
  • 参加者 桑名、田嶋、石田、野村、松本、川村、飯田、島田、レッシュ(スカイプを通じて参加)

今回の会合では、5月17日に予定されている小シンポジウムの参加予定者全員が出席し、実施計画についての最終確認と予行演習を行った。

その後17時より、海外研究協力者レッシュがスカイプを通じ研究報告を行った。レッシュの報告「カーライ・ベーニがパリに派遣した男」は、ハプスブルク帝国によるボスニア・ヘルツェゴヴィナ統治の成功を西欧諸国にアピールするため、帝国財務大臣カーライによってパリに派遣されたスイス人、ヘンリ・モーゼルの活動に光をあてる。1900年のパリ万博におけるボスニア館の壁画をパリ在住のチェコ人画家アルフォンス・ミュシャ(ムハ)に依頼するなど、活発な文化外交を展開したこの人物の業績は長い間忘れられていたが、レッシュが彼の遺した文書をスイスで再発見したことにより、本国でも注目を集めるようになった。報告はハンガリー語で行われ、桑名が通訳を担当したが、質疑応答では矢継ぎ早に出される質問に対応しきれず、限られた時間内で少しでも多くの意見交換を可能とするため、双方で通訳の不要なドイツ語で行われた。


第65回日本西洋史学会大会 小シンポジウム2「異文化交流と近代外交の変容」

2015年5月17日、第65回日本西洋史学会大会(2日目)が富山大学五福キャンパスにて開催され、 本科研では小シンポジウム2「異文化交流と近代外交の変容」で4名のメンバーが研究発表を行い、他4名がコメントを行った。

司会は川村陶子が担当し、趣旨説明および報告3は桑名映子、報告1は松本佐保、報告2は野村啓介、報告4は中村綾乃が担当した。各報告のコメントは、石田憲、飯田洋介、島田昌幸、田嶋信雄がそれぞれ担当した。(写真は発言順)


ウィーン大学オリヴァー・ラートコルプ教授講演会・
ウィーン国立歌劇場歌手リディア・ラートコルプ ソプラノ・コンサート

2015年6月26日、28日、29日、ウィーン大学のオリヴァー・ラートコルプ教授をお迎えして、東京大学(駒場)、聖心女子大学、京都大学でそれぞれ講演会を開催した。このうち28日には、ウィーン国立歌劇場歌手リディア・ラートコルプさんによるソプラノ・コンサートもあわせて開催された。
日程は以下の通りである。


2015年 6月26〜29日 講演会・コンサート開催日程

講演会:ウィーン大学 オリヴァー・ラートコルプ教授 

6月26日(金)19:00〜20:30 東京大学教養学部(駒場)18号館4階 コラボレーション・ルーム1(通訳なし)
“Coming to Terms with the Past: Austria’s National Socialist Legacies and Post-War Restitution”
「過去といかに向き合うか—オーストリアにおけるナチ支配の遺産と戦後補償問題」

6月28日(日)14:00〜15:30 聖心女子大学マリアンホール(通訳つき、要事前申込)
“The Vienna Philharmonic Orchestra: A Place of Memory of Austrian History in the 20th Century”
「ウィーン・フィル—20世紀オーストリア史における記憶の場」
通訳担当:酒井もえ

6月29日(月)15:00〜18:00 京都大学人文科学研究所第二セミナー室(通訳なし)
“Post-War Restitution and the Long Shadow of the Nazi Past in Austria”
「オーストリアにおける戦後補償問題とナチ支配の長い影」

主催:JSPS科研費・基盤研究(B)「異文化交流と近代外交の変容」(研究代表者:桑名映子)

コンサート:ウィーン国立歌劇場所属ソプラノ歌手 リディア・ラートコルプ

6月28日(日)16:00〜17:00 聖心女子大学マリアンホール(要事前申込)
プログラム:モーツァルト、シューベルト、マーラーほか
ピアノ伴奏:豊田華子

主催:聖心女子大学大学院 史学専攻
共催:JSPS科研費・基盤研究(B)「異文化交流と近代外交の変容」(研究代表者:桑名映子)
後援:オーストリア大使館

6月26日(金)東京大学教養学部(駒場)での講演会(コメント:明治大学・水野博子准教授)

6月28日(日)聖心女子大学での講演会およびコンサート

6月29日(月)京都大学人文科学研究所での講演会(司会:岡田暁生教授、コメント:金沢大学・野村真理教授)


「異文化交流と近代外交の変容」研究発表会(シンポジウム)

2015年11月21日〜22日に、本科研の研究発表会(シンポジウム)が聖心女子大学で開催された。

プログラム

日時:11月21日(土)13:30〜18:00、11月22日(日)13:00〜18:30
会場:聖心女子大学 宮代ホール 
司会:川村陶子(成蹊大学)、桑名映子(聖心女子大学)

【11月21日】
13:30-13:35 開会の辞 木畑洋一(成城大学)
13:35-14:05 基調講演 松浦晃一郎(前ユネスコ事務局長)
「文化外交と今日の世界—ユネスコ事務局長としての経験から」
14:15-14:20 趣旨説明 桑名映子(聖心女子大学)
<パネル1:外交と異文化交流>
14:20-14:50 野村啓介(東北大学)「フランス第二帝政の対日外交」
14:50-15:20 桑名映子(聖心女子大学)「オーストリア代理公使の見た明治日本—ハインリヒ・クーデンホーフの報告書から」
15:40-16:10 島田昌幸(学習院高等科)「明治末期にウィーンに駐在した日本人外交官たち—奥田竹松と信夫淳平」
16:10-16:40 飯田洋介(岡山大学)「帝政期ドイツの外交官シュテルンブルクの生涯—2つの異文化経験と外交活動」
<パネル2:植民地行政と文化外交(前半)>
17:00-17:30 中村綾乃(大阪大学)「ヴィルヘルム・ゾルフとサモア—親英派植民地行政官から文人大使、反ナチ派へ」
17:30-18:00 レッシュ・イムレ(ハンガリー科学アカデミー歴史学研究所)「カーライ・ベーニがパリに派遣した男—二十世紀への転換期におけるヘンリ・モーザーとボスニア=ヘルツェゴヴィナの地域的一体性に関するイメージ形成」
(インターネット通信による報告です。使用言語:ハンガリー語、通訳つき)
RESS Imre, MTA Történettudományi Intézet, "Kállay Béni párizsi embere: Henri Moser és Bosznia-Hercegovina egyedi országképének kialakítása a 20 század fordulóján"
 
【11月22日】
13:00-13:30 松本佐保(名古屋市立大学)「イギリスの外交力と美術館・博物館コレクション」
<パネル2:植民地行政と文化外交(後半)>
14:00-14:30 君塚直隆(関東学院大学)「副王になった外交官—インド総督ハーディング男爵とムスリムへの宥和」
14:30-15:00 石田憲(千葉大学)「帝国をめぐる<文化外交>—伊英関係におけるマルタ言語問題」
<パネル3:両大戦間期の発展>
15:20-15:50 千葉功(学習院大学)・加藤厚子「映画と外交—新外交の視点から」
15:50-16:20 田嶋信雄(成城大学)「駐在武官の異文化接触—アレクサンダー・フォン・ファルケンハウゼンと東アジア」
<パネル4:戦後の対外文化政策>
16:40-17:10 川村陶子(成蹊大学)「ヒルデガルト・ハム=ブリュッヒャーと西ドイツ対外文化政策—第三世界諸国とのパートナーシップ模索を中心に」
17:10-17:40 福島安紀子(青山学院大学)「戦後日本の国際文化交流と文化外交」
18:00-18:30 アントニー・ベスト(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)「イギリスの対日文化外交1921〜60年—一つのケース・スタディ」(インターネット通信による報告です。使用言語:英語、通訳なし)
Antony BEST, London School of Economics and Political Science, "British Cultural Diplomacy towards Japan, 1921-60: A Case Study"
主催:JSPS科研費 基盤研究(B)「異文化交流と近代外交の変容」(研究代表者:桑名映子)

ティモシー・スナイダー教授講演会

ティモシー・スナイダー教授講演会

2017年1月、イェール大学歴史学部ティモシー・スナイダー教授をお迎えして、下記の通り講演会を開催いたします。
すべての講演会は入場無料、事前申し込み不要、通訳つきです。

1月11日(水)19:00~20:30 東京大学(駒場キャンパス)21 KOMCEE WESTレクチャーホール B1F-001
"Bloodlands: Europe Between Hitler and Stalin” 「ブラッドランド−ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実−」

1月12日(木)16:30~18:00 慶應義塾大学(三田キャンパス)東館8階ホール
"Black Earth: The Holocaust as History and Warning” 「ブラックアース−ホロコーストの歴史と警告−」

1月13日(金)15:30~17:00 聖心女子大学 3号館宮代ホール
"Brotherlands: The Origins of Nations”「ブラザーランド−諸国民の起源−」

主催:科研 基盤研究(B)「異文化交流と近代外交の変容」(研究代表者 聖心女子大学・桑名映子)
共催:科研 基盤研究(B)「ソ連・東欧におけるホロコーストの比較研究」(研究代表者 東京医科歯科大学・高尾千津子)
共催:東京大学ドイツ・ヨーロッパ研究センター(1月11日)
共催:慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(1月12日)

(この公開講演会は、JSPS科研費JP25285055およびJP16H03494の助成を受けています。)

1月11日(水)東京大学教養学部(駒場)での講演会(司会:鶴見太郎准教授、開会挨拶:石田勇治教授)

  • 写真提供:東京大学ドイツ・ヨーロッパ研究センター(撮影:平松英人助教)
  • 写真提供:東京大学ドイツ・ヨーロッパ研究センター(撮影:平松英人助教)

1月12日(木)慶應義塾大学での講演会(司会:清水明子准教授、開会挨拶:駒村圭吾教授・慶應グローバルリサーチインスティテュート所長、講演者紹介:池田年穂名誉教授)

  • 写真提供:慶應義塾広報室(撮影:竹松明季)
  • 写真提供:慶應義塾広報室(撮影:竹松明季)

1月13日(金)聖心女子大学での講演会(司会:桑名映子准教授、開会挨拶:加藤和哉教授・キリスト教文化研究所長)